ラッコサーバーではWordPressの高速化に役立つキャッシュプラグイン、LiteSpeed Cacheをご利用頂けます。このプラグインは、高速WEBサーバーソフトウェア「LiteSpeed」を採用しているサーバーでのみ利用することができます。
この記事では、最低限やっておきたいLiteSpeed Cacheの基本的な設定をご紹介します。
※初期設定から変更すべき項目のみを紹介しています
※本記事は「マニュオン」様の「LiteSpeed Cacheの設定方法と不具合対処」を参考に作成されております。より詳しい情報はこちらの記事をご確認ください。
LiteSpeed Cacheは、下記のような最適化・高速化プラグインの機能をほぼ全て網羅しています。
機能が重複すると不具合や十分な効果を得られない原因となるため、LiteSpeed Cacheを利用する場合は他の最適化プラグインを無効化することをおすすめします。
- 「Autoptimize」等のページ最適化プラグイン
- 「EWWW Image Optimizer」「ShortPixel」等の画像圧縮プラグイン
- 「WP Rocket」「WP Fastest Cache」等のキャッシュプラグイン
- 「WP-Optimize」「WP Revisions Control」等のデータベース最適化プラグイン
キャッシュ
キャッシュとは、サーバーやブラウザに一度読み込んだサイトのデータを一時的に保存しておく仕組みです。キャッシュを有効にしていると、表示したことのあるページは保存されたデータが配信されるため、サイトの表示が高速になります。
LiteSpeed Cacheメニュー>キャッシュから各種設定を行えます。
[1]キャッシュ
項目名 | 初期値 | 推奨設定 |
ログインしたユーザーをキャッシュ | オン | オフ |
REST API をキャッシュ | オン | オフ |
ログインページをキャッシュ | オン | オフ |
※切り替え後は「変更を保存」を忘れずにクリック
ログインしたユーザーやログインページをキャッシュしてしまうと下記の影響が起こる可能性があるため、オフにしておきましょう。
- サイトの変更を行った際、ログインしたままだと変更後の状態をすぐに確認できない(都度キャッシュの削除が必要になる)
- 使用しているセキュリティプラグインによっては、ログイン時の不具合が起こる
また、REST APIは主にプラグインで利用されるものですが、通常のサイト閲覧における高速化には影響が少ないため、こちらのキャッシュ設定はオフが推奨です。
[3]パージ
パージとは、キャッシュの削除のことです。プラグイン・テーマ・WordPress本体の更新があった場合にキャッシュをパージするかどうかの設定が行えます。
項目名 | 初期値 | 推奨設定 |
公開/更新の自動パージルール | 「全てのページ」「年別アーカイブ」「日別アーカイブ」以外にチェックが入っている | 全ての項目にチェックを入れる |
※設定後は「変更を保存」を忘れずにクリック
サイトの一部のみがパージされる設定だと、更新時不具合が起きたときに原因の切り分けが難しくなってしまうため、全てのページをパージ対象とすることを推奨します。
画像の最適化
この機能をONにすると、自動で画像の圧縮(軽量化)・WebP(最新の画像フォーマット)への変換、また訪問者の環境に合わせて最適な画像フォーマットでの配信を行ってくれます。
1. QUIC.cloudのドメインキーを要求する
画像の最適化・ページの最適化機能を利用するには、「ドメインキーの要求」が必要になります。
一般>一般設定>ドメインキーから、「ドメインキーの要求」をクリックしてください。
クリック後、画面を更新して画面のようにドメインキーが表示されていたら完了です。
2. 画像最適化設定をONにする
LiteSpeed Cacheメニュー>画像の最適化>[2]画像最適化設定のページで下記のように設定します。
項目名 | 初期値 | 推奨設定 |
自動要求Cron | オフ | オン |
WebP画像への置換 | オフ | オン |
※切り替え後は「変更を保存」を忘れずにクリック
設定変更後は、自動で画像の最適化が開始されます。最適化の進捗状況はダッシュボードから確認可能です。
画像の最適化は手動で実行することもできます。画像の最適化>[1]画像最適化の概要ページから、「最適化を要求する」をクリックしてください。
3. 画像リサイズ設定の見直し(任意)
画像最適化を行うと画像が複製されるため、画像が多いサイトの場合はサーバー容量を圧迫してしまう可能性があります。
WordPressでは画像添付時にサイズ指定を行うことができますが、これらの画像はサイズごとに自動で生成されています(1つの画像につき3種類のサイズ違い画像が保存される)。サーバー容量の節約を行うには、自動リサイズの設定を見直しましょう。
画像サイズの設定はWordPress設定>メディア>「画像サイズ」で行えます。
サムネイル・中・大のうち使用しないサイズがある場合には、それらの幅・高さ(の上限)を「0」に設定しましょう。
ただし、サムネイル・中・大サイズ全ての設定を「0」にしてしまうのは下記の理由からおすすめできません。
- 画像アップロードの前に自分で画像をリサイズ(縮小)する必要がある
- 大きい画像を縮小せずに添付してしまった場合、ページ表示が重くなってしまう
これを防ぐため、少なくとも「大サイズ:幅の上限」は初期設定のままにしておきましょう。
ページの最適化
この設定では、JavaScriptやHTML・CSSなどの最適化を行うことができます。
CSSおよびJavaScriptの最適化は、テーマやプラグインが最適化されていない時に効果を発揮します。ただし、これらを最適化するとサイトの表示崩れやプラグイン不具合が発生する可能性があるため、よくわからない場合は基本的にデフォルト設定のまま(OFF)を推奨しています。
[3]HTMLの設定
LiteSpeed Cacheメニュー>ページの最適化>「[3]HTMLの設定」を開きます。
ここでは、DNSプリフェッチを下記のように設定します。
サイトで使用しているアクセス解析ツールや広告など外部ドメインの読み込みを事前に行うことで、ページの読み込みを高速化する仕組みです。外部ドメインへの参照リンクが多いサイトでは特に効果が期待できます。
Cocoon(画像例)など、テーマによってはあらかじめDNSプリフェッチ機能を備えているものがあります。その場合はテーマかLiteSpeed Cacheどちらかだけの機能を有効化するようにしましょう。
項目名 | 初期値 | 推奨設定 |
DNSプリフェッチ | 空欄 | 任意の外部サービスドメインを入力(※記入例後述) |
DNSプリフェッチ制御 | オフ | オン |
※設定後は「変更を保存」を忘れずにクリック
GoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャーを使用している場合は、下記のように指定します。
//www.google-analytics.com
//www.googletagmanager.com
その他、SNSや広告、外部CDNのドメインも指定可能です。指定ドメインは下記の方法などで確認することができます。
- 埋め込み広告タグやアクセス解析タグに記載されているURL
- サイト上で右クリック>「ページのソースを表示」または「検証」をクリックすることでソースコードを確認し、SNSシェアボタンなどで読み込まれているURL
データベース
[1]管理
LiteSpeed Cacheメニュー>データベース>[1]管理の画面で、投稿リビジョンや自動下書き等の不要データの整理(消去)を行えます。
データベースの最適化(データ消去)は自動で実行されないため、都度手動で行う必要があります。
消去する項目は任意ですが、特に「投稿のリビジョン」は記事エディター(編集画面)が重くなる要因となるため、こまめに消去することをおすすめします。(リビジョン:ページに加えられた変更の自動保存データ)